Personal story
3代目の挑戦は県内ではなく、全国へ。

祖父と父の背中を見て育った土屋道照は、物心ついた頃から後継者になるのだろうと漠然と思っていた。
専門学校を出たのちに上京し、宝石の輸入の仕事に約10年間携わった。知識と経験を積み、地元へ帰るが、東京と福井のマーケットの規模の違いに絶望感を味わった。商機を見出すため、様々な挑戦をするが失敗の連続。それでも諦めず、来店する一人ひとりに対し丁寧に接客をしていく。
ジュエリー　　その中でも特に真珠は、贈り物として最適なものだ。結婚を祝うため、成人を祝するための、親から子へのプレゼント。人生の節目に寄り添う仕事に、日々やりがいを感じていた。
2017年、新たなラインナップとしてプロポーズリングを開発。しかし販促活動をしていく中で気づいたのが、プロポーズをする文化が世の中に根付いていない現実だった。試行錯誤を経て、3人の同志とともに婚約の後押しを応援する、一般社団法人『プロポーズアドバイザー協会』を立ち上げる。
高級ジュエリーの販売は来店を促す必要があるが、比較的安価なプロポーズリングであればインターネット上で完結する。積極的な発信のおかげで、少しずつ全国各地から問い合わせが増え始め、認知が広がっている。
かつて地域密着型だった宝石業は、全国にいる一人ひとりの人生の節目に携わることを目指し、今日も輝きを届けている。